オーロラ ボレアリス / ジョン・スローワー
Aurora Borealis / John Thrower
[使用楽器]
Soloist 曲淵 俊介
・Marimba C28-C76
Player 1 綿引 将太郎
・Metal Chime
・Glass Chime
・Wood Chime *1
・Temple blocks
・Bongos
・Congas
・Chocolo *2
・Suspended Cymbal
・Glockenspiel
Player 2 谷口 拡子
・Vibraphone
・2 Triangles
・2 Crotales
・Suspended Cymbal
Player 3 谷口 大輔
・2 Timpani *3
・Bass Drum
・3 Amboss *4
・2 Tom Toms
・Boof *5
*1 本日はバンブーチャイムを使用
*2 シェイカーと同義
*3 本日は3台を用いて演奏
*4 アンヴィルと同義
*5 シンバルを緩いヘッドの太鼓の上で演奏するよう指示。本日は裏返したシンバルにスプラッシュシンバルを置いて演奏
[楽曲説明]
曲のタイトルは北極に見えるオーロラのことであり、北極光とも訳されます。第1回世界マリンバコンペティションの覇者、Katarzyna Mycka氏に献呈されたこの曲は、ソロマリンバによる非常に親しみやすいメロディーが特徴で、以下の三つの楽章から成ります。
Ⅰ. Starry night(星降る夜)
アップテンポの楽章で、まるでオーロラの出現を待ちわびる人の心のわくわく・どきどき感を表すかのようです。全曲を通じてですが、特にこの楽章は金属音が多用され、極寒かつ澄み切った北の地の空を思わせます。旋律を口笛で奏する場面も印象的です。
Ⅱ. Light waves(光の波)
夢見るかのような、ゆったりとのびやかな旋律が比較的自由なテンポで演奏されます。途中、流れ星がいくつもながれるかのような小さな頂点(「譜面にはSplash!!と記載あり」)を作った後、マリンバのカデンツァを経て盛り上がりながら終曲へと続きます。
Ⅲ. Aurora's dance(オーロラのダンス)
題名の通りオーロラが踊っているように見えるさまを、舞曲風かつ少し荘厳な雰囲気で表現しています。旋律はヴァイオリンや声楽を思わせる長い息づかいで、その他打楽器の3人が作り出すリズムの上の流れていき、即興を交えたクレッシェンドの頂点で曲を閉じます。
全曲を通じ、マリンバには非常に高い演奏技術が求められますが、一方の打楽器は一人あたりで受け持つ楽器の数が尋常ではなく、譜面にも「できないところがあるかもしれない」と書いてあるほどです。そんな奏者の苦労はさておき、一生に一度は見てみたいとの声も多いオーロラの荘厳・幽玄な姿を思い浮かべながら、お聞きいただければと思います。