ゲインズボロー /T・ゴーガー
Gainsborough / Thomas Gauger
[使用楽器]
1楽章
Player 1 谷口 拡子
・Marimba C28-C76 (4oct.)
Player 2 加藤 佐知子
・Marimba C28-C76 (4oct.)
Player 3 谷口 大輔
・Snare Drum , Gong
Player 4 曲淵 俊介
・4 Timpani (S, M, L, LL)
Player 5 津波 慶太
・Orchestral Bass Drum
・One Hand Cymbal
・One Hand Attached Cymbal
・Suspended Cymbal
2楽章
Player 1
・Vibraphone
・Triangle
Player 2
・Marimba C28-C76 (4oct.) , ・Glockenspiel
Player 3
・Glockenspiel
・Chime , Triangle
Player 4
・4 Timpani (S, M, L, LL)
・Triangle
・Player 5
・2 Suspended Cymbal
・Gong
3楽章
Player 1
・Marimba C28-C76 (4oct.)
Player 2
・Marimba C28-C76 (4oct.)
Player 3
・Snare Drum
・Chimes
2 Tom Tom
・Player 4
4 Timpani (S, M, L, LL)
・Triangle
・Player 5
・Orchstral Bass Drum
・One Hand Cymbal
・One Hand Attached Cymbal
・Suspended Cymbal
[楽曲説明]
作曲者のトム・ゴーガーはボストン交響楽団で長く打楽器奏者を務め、曲名はそのボストンの町のゲインズボローストリートから来ているようです。彼は複数の打楽器アンサンブル曲を残しており、パルティッシモでも第3回演奏会にて同作のポルティコを取り上げました。
ゲインズボローは1965年の作品で、発表以来打楽器アンサンブルのスタンダードとして広く親しまれています。その理由は、打楽器アンサンブルは現代音楽的な無調の音楽が多いなか、調性音楽であり親しみやすい曲調であること、奇をてらった楽器を用いない標準的な楽器構成、及び5重奏というちょうどいい人数の編成にあるように思われます。
標準的な楽器構成と書きましたが、実際にはマリンバ、グロッケン、バスドラム、トライアングルは複数必要となる(奏者間で共有して演奏することは難しい)ことから、一般的なオーケストラや吹奏楽団体の打楽器セクションで実施するにはそれなりのハードルがあります。
曲は3つの楽章から成り、大きく急-緩-急の構成になっています。
1楽章は9/8拍子、軽快なリズムに乗って進み、途中鍵盤楽器を除いたアンサンブルなども入りつつ最後は3楽章の予感を感じさせながら曲は終わります。
続いて2楽章はヴィブラフォンによるソロが奏でられ、特に金属系の楽器が活躍します(サスペンデッドシンバルを金属でこするところなどが見どころ)。3楽章でも用いられるテーマも織り交ぜながら最後はティンパニのグリッサンドの終着点で和音が響きます。
終曲となる3楽章は勢いのある序奏に始まり、2台のマリンバが掛け合いながら軽やかに旋律を奏でます。中間部の2楽章を思わせる鍵盤楽器のアンサンブルのあとは、再び勢いづいて畳み掛けるように最後まで駆け抜けます。