[楽曲説明]

　作曲者のアレクセイ・ゲラシメスはドイツ出身の打楽器奏者で、2018年には来日しリサイタルを開いています。この曲は、スネアドラムソロのための作品で、今や最もよく知られたスネアのソロ曲の一つです。
　彼によれば、曲のタイトルは「あらゆる種類のスネアの音色や奏法の効果を試し冒険(Adventure)していたため」とのことで、非常にたくさんの音色の使い分けが譜面上に指定されています。「叩く場所」「リムショットの方法」「スティック同士の打ち鳴らし方」「スティック、ブラシ、マレット、手の使い分け」等…。スネアドラムによる表現力はここまで広がるのかと驚かれる方も多いと思います。また、それらの手法は目まぐるしく次から次へと変わっていくため、高い演奏効果を得られるだけでなく目で見ても楽しめる作品です。

　ともすると、高い技術を要する割に難解・退屈になりがちな打楽器ソロ曲の中でこれだけ聴衆を楽しませる作品も珍しく、高い人気が得られるのも納得の本作、曲淵俊介のソロでお送りいたします。

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